2017年5月3日水曜日

ランブルフィッシュ


☆☆☆★★    F. F. コッポラ    1983年

暴力に生きる、むしろ暴力にしか生きられない若者たち
を、どちらかが死ぬまで闘いをやめない"闘魚"になぞら
えた青春映画。83年のコッポラにしてはえらく若いフィ
ルムである。『ゴッドファーザー』のような超大作のあ
とにこういう学生映画の小品のようなものを撮るひとは、
ハリウッドには珍しいのではないか。

モノクロの画面の中、ミッキー・ロークだけがモノロー
グのようにボソボソと響きのない声を発するのがカッコ
いい。音楽はスチュアート・コープランド。クールであ
る。

水槽の魚を川に逃がして海にかえすというモチーフは、
『アカルイミライ』を思わせないこともない。ま、黒沢
清は別に意識してないとは思うが。

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