2017年4月16日日曜日

アンタッチャブル


☆☆☆★★   ブライアン・デ・パルマ  1987年

禁酒法というのも面倒な法律だ。そんな法律があったって、
どうせみんな隠れて酒を飲む。その隠れて飲む酒を供給で
きるのは誰かというと、どうしたって闇の組織ということ
になる。だが闇組織を取り締まる警察の人間も、密造酒を
飲む。グレーな領域には利権や口利きの余地が生まれ、袖
の下が横行し、おいしい思いをする者が現れる。ややこし
い。

そんな時代に闇組織の頂点にいたアル・カポネを摘発する
べく立ち上がった財務省の捜査官がケビン・コスナー。困
難な道であることは言うまでもない。正義感と、相当なタ
フネスを求められる役である。仁義なき世界であり、「獲
るか獲られるか」の世界だ。ケビン・コスナーは、清廉な
イメージは良いが、ちょっと線が細い気もした。対するア
ル・カポネを演じるのはロバート・デ・ニーロ。迫力では
デ・ニーロの圧勝に終わった。バットを持って演説する場
面のヒヤヒヤすることと言ったらない。思わず胃がキュッ
となる。最後の乳母車と銃撃戦のシーンは何かの引用なん
ですか。すいません、映画史に疎いもので知りませんでし
た。

                                                      4.5(水) BSプレミアム


0 件のコメント:

コメントを投稿