2016年6月18日土曜日

恋する惑星


☆☆☆★★★   ウォン・カーウァイ  1995年

鼻歌まじりに早稲田松竹に行ったらいままででいちばん
混んでおり、初めて"立ち見"を告げられた。のみならず、
立ち見すらも私で最後みたいだった。すごいな、ウォン・
カーウァイの人気は健在。でも観終えたいま、それもわか
る気がする。映っている街は猥雑で薄汚いのだが、なぜ
かポップでエネルギッシュで、魅力的である。

2つの話がくっついて出来ている。
フラれてパイン缶をバカ食いするモウ刑事(金城武)の話
と、ストーカー女でやっていることは怖いが、とびきりキュ
ートで憎めないフェイ・ウォンと振り回されるトニー・レオン
の話。分量もクオリティも、フェイ・ウォンとトニー・レオンの
話のほうが多いし、断然良い。やっぱストップ・モーション
は効果的にやるとカッコいいよなー。
音楽のセンスは抜群。これも人気の一因だろう。タランティ
ーノ的なセンスだと思う。

"恋する惑星"という邦題がこれ、なかなか言い得て妙。
原題は"重慶森林"、英題は"CHUNGKING EXPRESS"
だから、日本独自のタイトルということか。ミニシアターブ
ームの先導としてだいぶヒットしたらしいが、キャッチーな
邦題も一役買っていたのではなかろうか。やっぱ何にで
もいえることだが、女の子が観に行かないとヒットはしない
もんね!

                                                    6.12(日) 早稲田松竹


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