2016年5月26日木曜日

宇宙戦争


☆☆☆★★    スティーヴン・スピルバーグ  2005年

高度な知的生命体に地球がなす術もなく侵略されるわけで
ある。恐ろしい破壊力のマシーンが、おそらく人類誕生より
も前から地中にすでに埋められており、知的生命体は落雷
とともにそのマシーンに搭乗し、破壊と殺戮の限りを尽くす。
しかし、いったい何のために?

トム・クルーズは子どもふたりを守りながら(海を泳いで逃げ
られたのは奇跡!)、命からがら逃げ続ける。

この映画の魅力は、全体を俯瞰しても見えてこないと思う。
ディテールにこそ、この映画の魅力があり、逆にいえばディ
テールにしかない。暗雲を連れて来た不吉な嵐が、マシーン
の地中からの登場が、そのとき起こる地割れが、吹き飛ん
でくる車が、人々のパニックの様子が、マシーンのたてる不
気味な音が、無意味な殺戮が、すべてバシッと気持ちよくス
トライクゾーンに決まってくる、その快感。そこにスピルバー
グの底力をみることは難しくはないだろう。

                                                       5.16(月) BSプレミアム

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