2015年11月30日月曜日

夜叉


☆☆☆★★★       降旗康男       1985年

前半90点、後半60点というところか。
最初の1時間はシビれまくった。田中裕子(当時30歳!)の色っ
ぽさが尋常じゃない。後半がちょっとダレたかなぁ。私の集中力
が落ちただけかもしれないが。

舞台は福井県、敦賀の港町。漁師町である。
それなりにうまくやっていた共同体に、異物としての"女(=田中
裕子)"が入り込んでくる。映画としてはよくあるパターンである。
田中裕子は大阪のミナミから流れてきて、この地で飲み屋を開
く。そのコケティッシュな魅力もあって店は繁盛するが、地域共
同体の関係には徐々にきしみが生じ始める。そこへ田中裕子の
ヒモで、立派なヤク中のビートたけしがやって来て、おクスリを
「栄養剤だ」と言って皆に売りさばくようになる。それに心を痛め
る健さん……。健さんも元ヤクザなのだが、背中の"夜叉"を隠し、
この地で漁師として堅実に生きているのである。

ギラギラしたビートたけしが最高。包丁を持って田中裕子を追い
かけまわすシーンがあるのだが、演技だと分かっていてもほん
とに刺しそうで怖い。

                                                        11.19(木) BSプレミアム



0 件のコメント:

コメントを投稿