2015年3月1日日曜日

エクソシスト


☆☆☆★★      ウィリアム・フリードキン    1974年

「岩井俊二のMOVIEラボ」でホラー映画特集があり、とても興味
深く観た。「ホラー映画ほど工夫の多寡や技術的な巧拙が如実
に表れるジャンルは無い」とかねてから私は思っていて、何度か
ブログにも書いたが、やはりホラー映画の大家も同じようなこと
を既に言っているらしい。「恐怖演出はテクニック」なのである。

番組の中で岩井俊二が『エクソシスト』を評して「ホラーというジャ
ンルに関係なくベスト3に入る」と手放しの絶賛である。これは観
ないわけにいかん。

たしかに、ブリッジで階段を降りてくる少女や、首が真後ろまで回
転するシーン(下画像を参照)は有名だが、何の話なのかは知ら
なかった。実際は「うしろメタファー(©みうらじゅん)」をキーワード
にした、わりと複雑な物語なのである。
色んな「後ろめたい」ひとたちが出て来る(でも、一つも「後ろめた
い」ことの無いひとなんているだろうか?)。それがやがて、少女
リーガンに取り憑いた悪魔と、悪魔祓い(=エクソシズム)を依頼
された神父との対決の物語に収斂されていく。
正直、そんなに怖くはない。何度かゾッとするシーンはあるが。

それにしても、あの傑作『フレンチ・コネクション』と同じひとが監督
なのか! それはすごい。その後はヒットには恵まれなかったよう
だが、この2作を世に放っただけでもう充分、お疲れ様でした、とい
う考え方もある。

                                                                         2.20(金) DVD








<ツイート>
3日(火)、BSプレミアムで
「川の底からこんにちは」
が放送されますよ!
釧路に旅立つ3日前ぐらいに、満員のユーロスペースで
観た幸せな記憶のことはブログにも書きましたが、今回
ひさびさに再見してみるつもりです。
まだ観ていない方はぜひ。

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