2013年8月18日日曜日

ポンヌフの恋人


☆☆☆★★       レオス・カラックス       1992年


カラックスについて「ゴダールの再来」という惹句はそれほどピンと
来ないね。才能ある監督だというのは間違いないが。

なんと言っていいのか適切な言葉の持ち合わせがなくて困るが、
この映画は「なんか、いい」ですよ。映画の題名を聞いて「あー、あ
の映画ねー。内容は…全部忘れたけど、なんか主人公が○○で
○○してたのだけは覚えてるわ」ということは誰にでも(たぶん)よ
くあって、普通はそういうシーンが1つでもあれば、その映画は「ま
だ良いほう」だったと言えるのではないかと思うが、この映画には
そういうシーンがやたらにあるのである。あのシーンもこのシーン
も、ことごとく画が「キマってる」といったらいいのか。

そしてメイキングを観て驚愕。ポンヌフとはセーヌ川にかかる橋なの
だが、…あれ全部セットかい! こういうのを見ると、興行の世界と
いうのは、傍で見ているぶんには面白い。まったく憧れないけれど。
映画監督(特に大作映画の)とペテン師は紙一重という感がありま
すね。

                                                                       8.7(水) DVD


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