2011年12月24日土曜日

天空の城ラピュタ


☆☆☆☆★           宮崎駿        1986年

「完璧」という言葉に最も近い冒険活劇の傑作中の傑作では
ないですか。
もちろん何度目かわからないぐらい観たが、今回はとりわけ
あらゆる人物、あらゆる細部がグッときたなぁ。最初から最
後までグッときっぱなしという、稀有な経験だった。さらに、
余韻が数日間に渡って続き、仕事中にもパズーとシータの
幸せを願うという重症っぷり。
特にムスカに追い詰められたシータの反撃には泣けますな。

ムスカ「終点が玉座の間とは上出来じゃないか」
シータ「これが玉座ですって? ここはお墓よ、あなたと私の。
    国が滅びたのに、王だけ生きてるなんて滑稽だわ」

この一連がなければ、シータはもっと「かよわい」女の子のま
まで(海賊船の手伝いはあったものの)、もうひとつ人格に
深みが無かっただろうね。しかしここで有頂天のムスカに冷
ややかな一撃を浴びせるシータに、最高にグッときました。
まったくもって駿は。天才なんだから。

                                                            12.11(日) STV


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