2011年6月11日土曜日

エイリアン

☆☆☆       リドリー・スコット     1979年

遠い昔、幼い頃に観たか観ないか、おぼろげな記憶はあるが、
怖い映画は嫌いだったので、通して観たことはたぶん無い。そ
うか、登場人物のみなさんは貨物船の乗組員だったんだね。
地球まであと10ヶ月のとき(遠いね)、ある星から等間隔の信号
が発信されていることに気付き、その星に着陸する(そういうの
を発見したら調査する法的義務があることになっている)。この
へんの展開はなかなかだなあ、と感心していた。そして、探検し
たりいろいろあって、エイリアンの子どもを船内に持ち込んでし
まって、あれよあれよという間にほぼ全員が抵抗むなしく殺され
てしまうという話である。

うちの職場では「基本に忠実で丁寧な仕事」という、なんというか、
レトリックの欠片も無い標語のようなスローガンのようなものが
盛んに唱えられるのだけれど、「エイリアン」を観ながら、この好
きでも何でもない言葉が何度も脳裏をよぎって仕方なかった。
なぜ、未知の凶暴な生物がいると分かっている部屋にそんなに
簡単に入るんだ…。なぜそこでちゃんと扉を閉めておかない。
そんなことするからエイリアンが自由に船内を動きまわるんだよ!
なぜちゃんと後始末をしない。なぜもっと周囲をよく確認しない。
猫なんかこの際どうでもいいだろ! 自分が生きるか死ぬかの
瀬戸際だぞ。
「基本に忠実で丁寧な仕事」の励行で、この乗組員たちだいぶ
命が助かっただろうに、と歯がみしながら観ることになろうとは。
映画のくせに仕事を思い出させたので、★ひとつ減点。

                                                 5.30(月) BSプレミアム

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