2011年4月12日火曜日

初恋のきた道

☆☆☆★     チャン・イーモウ    1999年

チャン・ツィーの主演。
最初、お婆さんが登場して、長年連れ添った夫の葬式のことで、
息子ともめている。画面はモノクロである。すると、お婆さんが
若かりし頃、村に唯一の学校の先生として赴任してきたのちの
夫との馴れ初めを回想するシーンになり、画面は一気に華やか
なカラーになる。お婆さんの少女時代をチャン・ツィーが初々しく
演じる。この「チャン・ツィーの初々しさ」が本映画のすべてである
といってまず差し支えなかろう。
『ダンス・ダンス・ダンス』の登場人物であるユキの可憐な美しさ
を描写した文章に、記憶で書くので正確でないかもしれないけど、
人の心の複雑な回路の奥にある池に、確実に小石を投げ込んで、
そこに波紋を立てることができるような美しさ、というようなのが
あったが、19歳のチャン・ツィーの健気ないじらしさにその表現を
思い出したといったらいささか褒め過ぎだろうか。チャン・ツィーの
可愛らしさと、その初恋の相手の学校の先生のキモい笑顔がとて
も印象的。先生は「声が良い」という設定なのです…。

                                                         3.20(日)  BS日テレ


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