2010年9月20日月曜日

あの夏、いちばん静かな海。

☆☆☆★★★          北野武  1991年

近くの車で5分のTSUTAYAには置いておらず、近いゲオにも
なく、やむなく遠い方のゲオでようやく発見。即ゲオに入会し、
借りて帰って、すぐに観た。そんなことをしてる間にこの作品
への期待が結構高まってしまっていたのだが、そんなものは
やすやすと跳び越えていくような、素晴らしい傑作だった。こ
の映画に「あの夏、いちばん静かな海。」と名付けたたけしに
震えた。
聴覚障害の主人公が、壊れたボードを拾ってサーフィンに夢
中になるだけの話。しかも夢中になりすぎて最後死ぬ。なの
になぜこんなに幸福に満ち足りた気分で画面を見続けていら
れるのか、細かく分析していけば理由はわかるのかもしれな
いが、「理由はわからない」でいい気がする。セリフの少なさ
は異常なほどで、タルコフスキー並だが、あちらが20分も耐え
られず眠くなるのに対して、本作は100分で終わるのが惜しい。

「その男~」「3-4x10月」、本作、ときて「ソナチネ」である。
ほんとにどうかしてる。

                                                        9.18(土)  DVD

3 件のコメント:

  1. CPのホームパーティーに出かけたんだが
    ほんまもんのシネフィルに出会った。

    家に小津、溝口、清順、ゴダール等々全てそろってた。
    映画史の半分は映像知ってたらしい。笑

    クラシック、文学にも精通してて、源氏物語五回は読んでるらしい。。
    文化人として、打ちのめされて帰ってきたよ。。

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  2. そんなCPが打ちのめされた作品が

    「汚れた血」

    またもやカラックスか。。
    とりあえず借りて帰ってきた。

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  3. いるんだな、そんな浅田彰みたいなひと実際に…
    文化人への道は険しいな。

    カラックス!
    どっかで聞いた(笑)
    とりあえず観たら感想求む。
    正直な感想を。

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